CO2の電気分解


 大気中のCO2を回収し、電気化学的反応により、CO2を有用基礎化学品に変換する研究が進められており、その電気化学的反応のことを「CO2の電気分解」または「CO2の電解還元」と呼ぶ。
 地球温暖化抑制のためにCO2濃度を減らす方法には、大別すると2つの方法があり、1)大気中のCO2を補修して地中深く埋めて保存するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)技術と、大気中のCO2を資源とみなして有用な物質に変換するCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization)技術がある。
 CO2の電気分解は、CCU技術の基本技術となるもので、世界中の研究機関で研究されている。日本では、NEDO、産総研、千代田化工、東芝などが研究中。
 CO2を電気分解すると、一酸化炭素(CO)、ギ酸(HCOOH)、メタン(CH4)、エチレン(C2H4)およびエタノール(C2H5OH)などが生成する。何を生成するかは、触媒の種類によって異なる。

<補足>NEDOとは、New Energy and Industrial Technology Development Organization:「国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構」の略称。
「CO2の電気分解」は、東京大学の杉山正和教授がプロジェクトマネージャーで国内の大学・研究機関・企業が参画。2029年までの技術開発が目標。


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