沼津御用邸記念公園

　御用邸は皇室が避暑、避寒などのために用いる別邸を意味する。すべて明治になってから設置された。
　現在の御用邸は、葉山御用邸、那須御用邸、須崎御用邸の三つである。
　戦前には各地に数多くの御用邸があったが、戦後ほとんどが地方自治体などに移管された。
　沼津御用邸は、明治26年（1893年）大正天皇（当時皇太子）のご静養先として造営された。昭和天皇も幼少時代は避寒地として、ここで養育された。太平洋戦争により本邸は全焼した。
　昭和44年（1969年）に御用邸が廃止され、沼津市管理となり、公園として市民に一般公開された。
　本邸は焼失したが、西附属邸と東附属邸が現存する。西附属邸は昭和天皇のお住まい、東附属邸は昭和天皇の御学問所として造営された。
　御用邸の西南側はすぐに駿河湾に面している。島郷海水浴場（とうごうかいすいよくじょう）と呼ばれ、波の穏やかな海水浴場である。
　公園の隣には、現在も学習院の遊泳場があり、学習院の生徒が臨海学校を行う場所。