
凪良ゆう なぎらゆう 創元文芸文庫 2022年
2020年の本屋大賞受賞作。
女性と男性の二人の主人公は、過去の過酷な経験がもとで、常に心の中に悲しみを背負って生きている。
周囲の人間は、彼らの本当の気持ちを理解しないまま、時には暴力的に彼らを襲い、また時には見せかけの優しさを投げかけて自己満足する。彼らの真実を知ろうとする人、彼らを本当の意味で救おうとする人は誰もいない。
いろいろな事件の末に、二人は生きていくうえで離れてはいけないことを深く理解し、繋がり、支えあって生きる道を歩みだす。
この本を読むと、傷付いた人に対する優しさとは何か、を考えたくなる。
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