賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)


通称:上賀茂神社。京都市北区上賀茂本山。世界遺産。
御祭神  賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)
     賀茂別雷大神は、下鴨神社の御祭神である玉依媛命(たまよりひめのみこと)の子である。すなわち、下鴨神社のもう一人の御祭神の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)の孫である。
神徳  厄除、八方除、災難除

 「山城国風土記」によると、賀茂川で玉依媛命が禊ぎをしていたときに蒸留より流れてきた丹塗矢(赤い矢)を床に置いて寝たところ、やがて解任したといわれている。その子が上賀茂神社の神になった。
 本殿、権殿(ごんでん)は国宝。権殿は、本殿の修復が必要な時に一時的にお遷りいただくための仮殿。
 細殿の前に立砂(たてすな)という円錐状の盛砂がふたつある。これは賀茂別雷大神がご降臨されたと云われる神山(こうやま)の形を模して造られた盛砂。左側は陽を表し、松の葉は三本。右側は陰を表し、松の葉は二本飾られている。神山の頂にあった松の木を模したとされている。

 上賀茂神社はとても馬との関係が深い。御祭神の賀茂別雷大神が降臨されるにあたり、ご神託に従ってさまざまな儀式が斎行された。その中に「馬に鈴をかけて走らせよ」というものがあり、そのご神託を行った結果、神様が天から降臨したといわれる。
 また、宮中行事の競馬(くらべうま)が上賀茂神社で開かれるようになり、現在も毎年5月5日に続けられている(賀茂競馬)。
 かつて神社では馬を奉納することがしばしばあった。時代が下るにつけて、絵馬や木像に置き換わる様になったが、今でも生きた馬が「神馬(しんめ)」として奉納されている神社がわずかながらあり、上賀茂神社もそのひとつ。馬は「神山号(こうやまごう)」の愛称で親しまれている。
 「神山号」が奉納されることが復活したのは昭和49年(1974年)からで、2026年の現在で十代目の馬である。神社に出社するのはお祭りや日曜、祝日のみで、神馬舎で公開される。参拝者が餌をあげることもできる。

 境内の摂社に片山御子神社(通称:片岡社)があり、玉依媛命が祀られている。縁結び、子授け、安産の御神徳がある。紫式部が通って和歌を詠んだことで知られている。
  ほととぎす 声まつほどは片岡の もりのしずくに たちやぬれまし
  (ほととぎすの声を待つあいだは、片岡社の森も梢の下で 朝露のしずくに濡れても、ずっと待っています)
  「ほととぎす」とは、紫式部が思いを寄せる男性。
  新古今和歌集 巻第三夏歌 191番 紫式部

 御神紋は上賀茂神社と同じで、「二葉葵」。葵は古くは「あふひ」と読まれ、「ひ」が表す「神霊」と「逢う」ということを意味する神と人々を結びつける神聖な植物とされている。賀茂別雷大神の「葵を飾り祭りをせよ」というご神託に由来し、二葉葵は上賀茂神社の神紋となった。
 賀茂信仰の広がりとともに武将達の家紋ともなり、中でも徳川家の三葉葵は有名。


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