


1) 人生なんて夢だけど フレーベル館 2005年
2) 何のために生まれてきたの? PHP文庫 2024年
3) アンパンマンの遺書 岩波書店 1995年
NHK朝ドラ「あんぱん」が面白く毎日欠かさず見ている。さまざまな感動する名セリフが出てくるが、これはほとんどやなせたかしが実際に発した言葉だそうだ。そこで、本人の著作を読んでみた。
まずは、初めて子供向けに書かれた月刊絵本「あんぱんまん」(1973年、54歳)を読んだ。
次に、月刊絵本では無くて独立した絵本として初めて出版された「それゆけ!アンパンマン」(1975年、56歳)を読んだ。この絵本からアンパンマンはひらがなからカタカナになる。
次に、「あんぱんまんとばいきんまん」(1979年、60歳)を読んだ。
話はそれるが、TVアニメ「それゆけ!アンパンマン」の放送開始は1988年、69歳の時だ。
さらに、やなせの代表的絵本作品である「やさしいライオン」「チリンの鈴」を読んだ。
それから、写真に掲げた自叙伝のような3冊を読んだ。やなせの人生そのものが波乱万丈でドラマのようである。決して華々しくは無く、たくさん苦しみ、悩みながら生きている。しかし、決してあきらめないで、前を向いて一所懸命に歩んできた道のりがある。
その結果として、老いてから素晴らしい成功をつかみ取った、若い時の苦労が報われて最後に花開いた。終わり良ければ全て良し!
そのような人生の中から、感動的な珠玉の言葉が生まれている。
・なんのために生まれて なにをして生きるのか こたえられないなんて そんなのはいやだ!
・人生は喜ばせごっこ
・絶望のとなりは希望だ
・正義を行うなら自分も傷付くことを覚悟しなくてはいけない
・自分を省みず弱い人や困っている人を救うのが真のヒーローではないか
「愛する歌」という詩集(第1巻~第4巻、第1巻は1966年発行)もとても良い。出版社は「山梨シルクセンター」という怪しい会社だが、この会社が後に「サンリオ」になる。
「愛する歌」の中の詩は、寂しさ、悲しさ、夢、希望などが分かりやすい言葉で表現されていてとても良い詩が多い。やなせは、漫画家なのだろうが、大衆に支持される立派な詩人でもあった。

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