
現代語訳 古事記 福永武彦訳 河出文庫 2003年
言わずと知れた日本最古の書物。歴史書。天武天皇(在位673-686)が国史の編纂を命じ、712年に完成、元明天皇(在位707-715)に献上された。
古くから宮廷に伝わった「帝紀」と「旧辞」を稗田阿礼(ひえだのあれ)に誦み習わせたものを、のちに太安麻呂(おおたのやすまろ)が筆録した書物。
天地の始まり、神代の時代から推古天皇までの歴史が記されている。中には数々の歌謡も入っている。
この文庫は、小説家の福永武彦が現代語訳をした本。
私は、初めて全部を通して読んだ。日本民族のはじまりの神話は、とてもダイナミックで人間臭い話だった。物語として面白いうえに、日本人の思想、価値観、美意識などのルーツがある様に感じた。
現代でも様々な形で信仰の対象になっている神々の生きざまが活写されており、その神様を古代から祀り続けている神社の価値を再確認した。
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