静岡県立美術館


場所:静岡県静岡市駿河区
 1986年開館。1994年にロダン館がオープンした。
 ロダン館には、ロダン(1840-1917)の彫刻32体が常設されている。
 写真は、中心的彫刻である「地獄の門」(1880-1917制作)。「地獄の門」は、ダンテ(13-14世紀のイタリアの詩人)の叙事詩「神曲」地獄篇に登場する地獄への入口の門である。

 「地獄の門」の中の人物を抜き出して、一個の作品とした彫刻のひとつが「考える人」(1902-1904制作)。
 「考える人」は、初め「地獄の門」に挿入されたサイズ、次に拡大版、最後に縮小版が制作された。拡大版は世界に21体あり、国内だけでも4体存在する。
 静岡県立美術館ででは、3種類のすべてのサイズの「考える人」を見ることができる。

<「地獄の門」の頂に記された碑文の和訳
   (夏目漱石;倫敦塔より)>
 憂の国に行かんとするものは此門を潜れ。
 永劫の呵責に遭はんとするものは此門をくゞれ。
 迷惑の人と伍せんとするものは此門をくゞれ。
 正義は高き主を動かし、神威は、最上智は、最初愛は、われを作る。
 我が前に物なし只無窮あり我は無窮に忍ぶものなり。
 此門を過ぎんとするものは一切の望を捨てよ。

<補足>
 ロダンは、フランスの彫刻家。19世紀を代表する彫刻家で、「近代彫刻の父」と称される。


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